平成27年度創作ことわざ大賞発表

年度ごとに異なるテーマに合わせて、受検者が作成した創作ことわざから、創作物としての輝きを放ち、且つこれからの時代のことわざとして、受け継がれるべきことわざを厳正なる審査から表彰するのが、創作ことわざ大賞です。

平成27年度のテーマは「音楽」。

人々の暮らしや時代を色濃く反映し、文化として力強く、深く根付く音楽をテーマに約2400作品が協会の基に集まりました。

審査には、創作ことわざとその意味・使い方のみを選考対象とし、検定の合否や年齢、性別などは一切開示しない状態で行いました。

大人だからうまく書けているというものでもなく、子供だから不利だということもありません。

それでは、最優秀作品から順に発表していきます。

 

最優秀賞

カスタネットの仲 中嶌駿介

意味

  1. どちらかが欠けていたら何もできないということ。
  2. お互い刺激し合うこと。

竹馬の友という意味かと感じさせながら、必要不可欠な間柄を表していたり、ぶつけ合って音を出すことから刺激を与えあうという切磋琢磨の意味も持ち合わせているのが深いことわざだ。

 

優秀賞

騒音の中の琴 大竹康太 知徳高等学校

意味

  1. どんなにきれいな音色を奏でていても、環境が整わなければ誰にも届かない無意味なものになってしまうということ。

琴でなくても楽器であれば何であってもいいはずなのに、あえて琴を選んだその選択に唸ってしまうことわざだと言える。高貴なイメージの琴も、場所がしっかりしていないと確かに意味はない。奏でる側と聴く側の気持ちもそうだが、環境もまた楽器と同じぐらい大切だと考えさせられる。

 

笛の穴 安田茉希

意味

  1. それが無いと意味がなくなってしまうということ。

笛には穴がある物だが、それが無い状況をイメージできていること自体がまず素晴らしくことわざとしても大切な「捻り」が利いていてとても感情豊かなことわざと言える。

 

鼻歌がうつる 中原新那

意味

  1. 良いことがあると、周りの人も幸せにするということ

あくびがうつったり、思わず対する相手の挙動と同じ挙動になったりと、人は共鳴し合うようにできているようだが、鼻歌がうつることも確かに日常にはよくある風景だ。鼻歌を歌うのは、幸せなときだということも意味でしっかりと定義できていて、今すぐにでも使いたくなることわざだ。

 

この世は音楽 今佑一 クラーク記念国際高等学校・柏キャンパス

意味

  1. いろいろな人が世の中で生活して、音を出し、それらが重なり合って、音楽のようであるという意味。人々のふれあいや関わり合いでこの世は回っているということ。

生活音や街に響き渡るクラクション、工場が出す機械音や、人々の話す音。その全てが音楽だと、この一言で言い切った作者にあっぱれだ。音と音の関係性までも、人と人の関係性に例えているところが秀逸なことわざだと言える。

 

佳作

合唱は一日にして成らず 佐々木彩羽 学研どりかむ教室

意味

  1. 合唱は1日に成功しないということ。

ローマは一日にして成らずということわざをもじった形だが、合唱というのがとても愛らしく感じられることわざ。合唱と一言で言ってもハーモニーであり、幾重にも重なる音の音量やバランスなども重要となる、とてもデリケートなものだ。まさに一日では完成しないということを改めて感じさせてくれる。

 

 

ピアノの調律師 小山菜々花 Hamax

意味

  1. 陰で支えているが、大切な役割を持つ人のこと。

縁の下の力持ちが、今の意味となったのは言葉が生き物であることを象徴しているが、これも現代の縁の下の力持ちと同じ役割で使われることわざだと言える。ピアノの調律は、それ専門の調律師が丁寧に行うものだ。電子ピアノもたくさん普及はしているが、その重厚な響きと艶やかな佇まいに今も木製のピアノは、根強く楽器としての威厳を保っている。そんなピアノも調律師がいなければ音さえも狂ってしまい、本来の力を発揮できない。まさに人と同じように、1人では何もできないということを考えさせてくれる。

 

歌に心有り 大熊結 学研光貞教室

意味

  1. 歌には人と同じ「心」があるということ。

歌を歌うのは人であり、その曲を作るのも人だが、作品として独立した時点で1人歩きすることを考えれば、歌に心が宿っているとも言える。そんな当たり前だが、純粋な感覚を思い起こさせてくれる。

 

それぞれの受賞者には、協会から賞状が贈られます。